見て、聞いて、触れて、嗅いで、味わって…
日々、お子さんの指導にあたっていると、
「おうちでどんなことしたらいいですか?」というご質問を沢山いただきます。
せっかくブログを書かせていただいているので、
今日は“おうちでしかできないこと”をお話させて頂こうと思います。
カードや絵本で「りんご」「りんご」とことばを教えて、
平面的な絵に描かれたりんごは分かっても、
本当の意味で「りんご」を知っているとは言えません。
ことばを本当に獲得していくためには、
実際に見て、聞いて、触れて、嗅いで、味わって
それが何たるかを学ぶことが大切です
では具体的にどうやって…?
難しいことではありません、お母さんが毎日していることでいいのです。
例えばスーパーでお買い物
「りんご取ってきて~」とりんごを探して手に取らせます
「まるいね」「赤いね」「コンコンって音がするね」
「こっちは梨だね、りんごに似てるね」「いちごも赤いね、おんなじだね」
「すいかはりんごより大きいね!」など、りんご一つでお子さんといろんな話ができます。
おうちに帰って、「りんご洗おうね」「包丁で切るね」
「するするする~」と皮をむき、ママと一緒に食べる
「しゃりしゃりだね」「かたいね」「中はしろいね」「おいしいね」と
味わって、ママと気持ちを共有することができます
「りんご食べたね」「赤かったね」「おいしかったね」と後でりんごの絵を描いてあげてもいいかもしれません
こんな楽しい経験をしたら、「りんご」ってことばも、
りんごに関わる沢山の情報も記憶に刻まれ、
頭の中の引き出しにしまっておけるのではないでしょうか
それから、鮮魚売り場では…
切り身ではなく、一尾丸ごとの魚も売っています。
「さんま、細長いね」「いわし、いっぱい売ってるね」
「○○くんの好きなマグロ、こんなに大きいお魚なんだよ」
「お魚のうろこ、光ってるね」
食卓に出てくる魚料理が「(泳いでいる)さかな」だということを知らないお子さんが時々います。
興味が出てきたら、お父さんと川や池にお魚を見に行くのも良いですし、
ペットショップで熱帯魚を見ても良いと思います
「これは食べられないお魚だね」「きれいな色だね」など
スーパーの魚との違いを確かめてみても面白いですね。
大事なのは、お子さんの目線で。
お母さん自身が楽しめること。
だから、毎日じゃなくていいと思います。
ささっと買い物を済ませたい日もありますよね
特別な教材を買ったり、わざわざ遠くへ出かけなくても、
お母さんの家事仕事はお子さんにとっては、とても魅力的です。
ぜひ、一緒にやってみせてあげてください
参考文献:
「1.2.3歳ことばの遅い子 ことばを育てる暮らしの中のヒント」 中川信子著 ぶどう社
「ことばの遅れのすべてがわかる本」中川信子監修 講談社
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