実際に体を動かしてみよう
まだまだ寒い日が続きますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。少しずつ梅のつぼみもほころび始め、ようやく春の足音が近づいてきましたね
さて、ことばを覚えていくには、実際にそのものを見たり、聞いたり、触れたり、嗅いだり、味わったりすることが大切です。
例えば、“りんご”ということばを覚えるとき、実際にりんごを見ることで赤い色であることを知り、触れてみることでつるつるな触り心地、においを嗅いでみることで甘い香り、食べてみることでシャキシャキの食感や甘い味を知ることができます
「丸いね~!皮むいて食べようね~!」などと声掛けをすることで、さらに“りんご”のことを知ることができます
そうしていくことで、“りんご”ということばを聞いたとき、“りんごは赤くて、甘くて~・・・”と色々な情報を想像できるようになります!
以前にも、ことばを覚える関わり方について紹介させていただきましたが、今回も具体的な関わり方を1つ、紹介したいと思います。
ことばには、食べ物の名前や動物の名前、乗り物の名前などの【名詞】といわれるものや、動きを表す【動詞】、ことばとことばをつなぐ【助詞】などなど、、、たくさんのことばがあります。
ことばを獲得していく順番はお子さんによって様々で、また順番は“これを覚えたらつぎにこれ!”というような決まりはありませんが、動詞がなかなか覚えられない、またこれから覚えてほしいというお子さん向けに、今回は【動詞=動きのことば】にスポットを当てて、お話していきます。
【動詞=動きのことば】とは、例えば、(帽子を)“被る”や(靴を)“履く”、(上着を)“着る・脱ぐ”などがありますね。
STの訓練では、ことばを覚えていく時によく絵カードを使います
絵カードを見てもらい、声掛けをします。
椅子に座って絵カードをみて覚えていくことも大事ですが、それだけではなく、実際に自分でからだを動かして、やってみることで、ことばの意味や概念が定着しやすくなります。
ことばを覚える時、声掛けだけではなく、動きもあるほうがお子さんは楽しくなりますよね
楽しい!面白い!といったプラスの気持ちの時の方が脳は活性化されますし、楽しいほうが真似したくなる気持ちも生まれます
(“真似をする”ことは、覚える前の段階として大事なことです!)
楽しければ自然とお子さんから“またやってみようかな!もっとやりたい!”と言う気持ちが生まれ、お子さんが積極的にことばを覚えていくことにつながります。“無理やり”よりも“自分から”の方がきっと定着しやすいですよね
実際に経験している・動いている場面での声掛けが重要です
そのため、ぜひ日常生活の中で、例えば手を洗っている時に、「洗ってるね、ゴシゴシだね」とそばにいて声掛けをしたり、一緒に体を動かしてみるといいでしょう
参考文献
・1・2・3歳ことばの遅い子 ことばを育てる暮らしのヒント 中川信子著 ぶどう社
・よくわかる言語発達 岩立志津夫 小椋たみ子編 ミネルウ”ァ書房
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