Q3 食べ物の好き嫌いがひどくて心配です

Q
食べ物の好き嫌いがひどくて心配です
A

発達障害のあるお子さん、特に広汎性発達障害(PDD)のお子さんのご心配によく“偏食”があります。

PDD の特性のひとつとして感覚の過敏性があり、他の人にとっては何でもない音や感触だとしても、それが非常に不快に感じられることがあります。その特色が味覚の敏感さや鈍感さに現れることで好き嫌いに大きな影響が出ます。また、食べ物を口の中に入れた時に痛く感じたり、異物のように感じたりすることで、不快に感じてしまうことがあるようです。他にも匂いや見た目も重要です。

感覚の問題以外にも原因は考えられますが、どの場合でも無理に食べさせることは避けた方がよいでしょう。食事すること自体が嫌になってしまうかもしれません。偏食への対応としては、まずは食べることを好きになってもらうことが大切です。体重が極端に減っていたり、栄養が偏って体調が悪くなったりしなければ無理はせず、長い目で食べられるものを少しずつ増やしていくようにしましょう。

また、偏食をなくすように指導することは親子ともに多大なエネルギーがいることだと思います。そのために普段の生活に良くない影響がでてしまっては元も子もありません。まずは普段の生活の安定をはかり、食事の指導は精神的に余裕がある時、リラックス出来ている時に取り組めると良いでしょう。

(心理判定員 神田 聡)

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