よく ころんじゃう・・・なんで?

2020年10月29日セブンクローバー

こんにちは

にこにこグループです。

 

にこにこグループでは、親子のグループ活動を通して、
お子さんの健やかな成長を促す お手伝いをさせていただいております。

 

今回は、グループスタッフの作業療法士(OT)が、
”よく ころんじゃう・・・なんで?” というテーマで お話をしてみたいと思います。

 

にこにこグループに参加されたご家族から、
”よく ころぶ / ころびやすい” というご心配が 寄せられることがあります。

 

なんでもないところで つまずいたり ころんだりしてしまう、
そして、ケガが絶えないお子さんもいらっしゃったり、
心配に感じているご家族も 少なくないことと思います。

 

では、どうして ころびやすいのでしょうか?・・・

 

要因として考えられることは いくつかありますが、
今回は、「体幹」という視点から お話をしてみたいと思います。
ころびやすいお子さんの中には、この体幹の力との兼ね合いも 少なくないかと思います)

 

昨今では、スポーツ選手などが トレーニングの本を出版されたり、
メディアの健康番組でも さまざま取り上げられるようになっている「体幹」ですが、
実は、お子さんのからだの成長にとっても 大切な働きをしているのです。

 

ここで、体幹とは、からだのどの部分なのかを 確認してみたいと思います。

 

 

図(ちょっと見にくくてすみません・・)にも載せていますが、
お腹(腹筋)だけでなく、背中や腰回り(背筋)など、
からだの中心部全体のことを言います。

 

”体”の”幹”と書くくらい、すわっていても 立っていても、
全体重の6~7割を、この体幹が支えていると言われています。

 

そのため、日常生活のいろいろな動作を行う上での基礎となっていて、
大人だけでなく、お子さんの成長にとっても 体幹がしっかり働くことが大切なのです。

 

≪体幹がしっかり働いて、からだが安定することで期待されること≫

☆からだを動かすことでは・・
・姿勢が崩れにくくなる
・運動に安定感が出てくる(転びにくくなる、踏ん張って走る/昇る、など)
・より複雑な運動の基礎ができる(三輪車、マット、なわとび、とび箱、など)
・疲れにくくなる

 

☆からだを動かすこと以外にも・・
・手元を見やすくなる
・手先が使いやすくなる(スプーン、鉛筆、など)
・集中しやすくなる
・お話を聞きやすくなる

 

体幹がしっかり働くことで、からだが安定してくると、
姿勢や身のこなしが上手になるのは、なんとなくイメージはしやすいかと思います。

 

実は、それだけではなく、身のこなしに余裕が出てくるため、
手先を使ったり 見たり聞いたりすることにも 良い影響があるのです。

(極端な例えかもしれませんが、体幹が不安定なお子さんの手の操作は、
片足立ちをしながら 手元の細かい操作をするような感覚に 近いかもしれません。
からだを安定させるだけでも 精いっぱいで、余裕がない・・というイメージですね)

 

もちろん、からだが安定すれば すべてOK・・とは限らないのですが、
いろいろな成長の“幹=土台”となることはたしかで、
私たち作業療法士としては 大切にしたいところなのです。

 

そんな「体幹」ですが、その力はお子さんによって 個人差があります。
もともと持っている運動の力の個人差もありますし、
性格、お子さんを取りまく環境、そして経験などによっても さまざまです。

 

 

ころびやすい・・というテーマのお話に戻ると、
この 体幹の力が 少しだけ心もとないお子さんは、
からだの支えが不安定になりやすく、バランスを取りにくくなったり、
左右に揺れやすくなったり、足に力が入りにくくなったり・・結果として、
つまずいたり ころんだりすることが 多くなるのです。

 

では、体幹の力は どのように養われているのでしょうか・・?

 

次回は、その成長についての お話を少しと、
にこにこグループでも実践している 具体的なあそびの一例を ご紹介してみたいと思います。

 

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。