よく ころんじゃう・・・なんで?
こんにちは
にこにこグループです。
にこにこグループでは、親子のグループ活動を通して、
お子さんの健やかな成長を促す お手伝いをさせていただいております。
今回は、グループスタッフの作業療法士(OT)が、
”よく ころんじゃう・・・なんで?” というテーマで お話をしてみたいと思います。
にこにこグループに参加されたご家族から、
”よく ころぶ / ころびやすい” というご心配が 寄せられることがあります。
なんでもないところで つまずいたり ころんだりしてしまう、
そして、ケガが絶えないお子さんもいらっしゃったり、
心配に感じているご家族も 少なくないことと思います。
では、どうして ころびやすいのでしょうか?・・・
要因として考えられることは いくつかありますが、
今回は、「体幹」という視点から お話をしてみたいと思います。
(ころびやすいお子さんの中には、この体幹の力との兼ね合いも 少なくないかと思います)
昨今では、スポーツ選手などが トレーニングの本を出版されたり、
メディアの健康番組でも さまざま取り上げられるようになっている「体幹」ですが、
実は、お子さんのからだの成長にとっても 大切な働きをしているのです。
ここで、体幹とは、からだのどの部分なのかを 確認してみたいと思います。
図(ちょっと見にくくてすみません・・)にも載せていますが、
お腹(腹筋)だけでなく、背中や腰回り(背筋)など、
からだの中心部全体のことを言います。
”体”の”幹”と書くくらい、すわっていても 立っていても、
全体重の6~7割を、この体幹が支えていると言われています。
そのため、日常生活のいろいろな動作を行う上での基礎となっていて、
大人だけでなく、お子さんの成長にとっても 体幹がしっかり働くことが大切なのです。
≪体幹がしっかり働いて、からだが安定することで期待されること≫
☆からだを動かすことでは・・
・姿勢が崩れにくくなる
・運動に安定感が出てくる(転びにくくなる、踏ん張って走る/昇る、など)
・より複雑な運動の基礎ができる(三輪車、マット、なわとび、とび箱、など)
・疲れにくくなる
☆からだを動かすこと以外にも・・
・手元を見やすくなる
・手先が使いやすくなる(スプーン、鉛筆、など)
・集中しやすくなる
・お話を聞きやすくなる
体幹がしっかり働くことで、からだが安定してくると、
姿勢や身のこなしが上手になるのは、なんとなくイメージはしやすいかと思います。
実は、それだけではなく、身のこなしに余裕が出てくるため、
手先を使ったり 見たり聞いたりすることにも 良い影響があるのです。
(極端な例えかもしれませんが、体幹が不安定なお子さんの手の操作は、
片足立ちをしながら 手元の細かい操作をするような感覚に 近いかもしれません。
からだを安定させるだけでも 精いっぱいで、余裕がない・・というイメージですね)
もちろん、からだが安定すれば すべてOK・・とは限らないのですが、
いろいろな成長の“幹=土台”となることはたしかで、
私たち作業療法士としては 大切にしたいところなのです。
そんな「体幹」ですが、その力はお子さんによって 個人差があります。
もともと持っている運動の力の個人差もありますし、
性格、お子さんを取りまく環境、そして経験などによっても さまざまです。
ころびやすい・・というテーマのお話に戻ると、
この 体幹の力が 少しだけ心もとないお子さんは、
からだの支えが不安定になりやすく、バランスを取りにくくなったり、
左右に揺れやすくなったり、足に力が入りにくくなったり・・結果として、
つまずいたり ころんだりすることが 多くなるのです。
では、体幹の力は どのように養われているのでしょうか・・?
次回は、その成長についての お話を少しと、
にこにこグループでも実践している 具体的なあそびの一例を ご紹介してみたいと思います。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。