2022年度前期ペアレントトレーニング参加者からの感想

主治医の先生から「お母さんの声掛けは、お薬と同じくらい効果があるもの」というお話しをきき、ペアトレを勧められたことが参加のきっかけでした。

参加する前は、子どもの行動の結果をみて、出来ていなければ注意をしたり怒ったりしていました。
また、結果が良くてもそれまでのプロセスで気になることがあれば口を出すこともありました。

そういった私の言葉で、子どもは自信を失ってしまうことや落ち込むことが多く、空気はピリピリとしていました。
また、注意する私自身もその都度言い過ぎてしまった…と落ち込んだり心が苦しくなることが多々ありました。

ペアトレで目標行動を細かいステップに分けるということを教えていただき、結果だけでなく、スモールステップで1つ1つの行動をしっかりと観察し、できていることは子どもが喜ぶように褒めてあげる、ということを意識するようになりました。

意識することで、褒めることが多くなり、私も子どもも笑顔の時間が増えました。
子どもはできることが増えて自信をつけたように感じました。

子どもが目標行動を達成できるように、多くの工夫もしてみました。
この行動目標を達成するためには、どんな風に工夫したら子どもはわかりやすいだろう？
そんなことを意識しながらホームワークに取り組んだところ、すべてのホームワークで子どもはすんなりと達成することができました。

今までできなかったことや、やらなかったことは、工夫次第で自信を持って取り組んでくれるんだ！ということも
私にとって大きな発見となりました。

多くのことを学ぶことができ、ペアトレに参加して本当に良かったと思っています。
5か月間ありがとうございました。

W.S様　第32期（2022年度前期2班）

行動目標①「つくえの上をキレイにしよう」

つくえの上で宿題や工作をすることが多いため、夕食前はつくえの上がぐちゃぐちゃということが多かったです。
「使ったものは片づける」という意識を高めてほしかったため、夕食前につくえの上をキレイにするということを1つめの目標にしました。
取り組むにあたり、手順表は用意したいなと思っていたのですが、文字だけだと伝わらないかもしれない…と思い、
手順を写真で撮り、どんな状態にすればいいのかわかりやすいようにしてみました。
最後にご褒美シールも写真で用意することでやる気アップに繋がれば、と思いました。

この手順表を用意したところ、見事にはまり、最初のころは手順表を見ていましたが、すぐに頭にインプットされて何も見ずに最後までできるようになりました。

行動目標②「明日の洋服の準備をしよう」

次の目標にしたのは翌日の洋服準備です。
気温で半袖か長袖かを判断したり、体育があったり書道がある日は洋服に気を使ったりしていたので、
どのような手順表を作れば子どもは取り組めるか悩みました。

悩んでいた時に、子ども用雑誌で心理テストがあり、「はい」「いいえ」で進んでいくものを楽しそうに取り組んでいたことを思い出し、
洋服の準備も、いつも私が頭の中で考えていることを見える化すればできるのではないかと考えました。
そこで作ったのがフローチャートです。時間割や気温からどんな洋服がいいかを決められるように作りました。
子どもはしっかり取り組んでくれて、今では頭に入って自分で考えてコーディネートを楽しんでいます。

行動目標③「帰りの支度をしよう」

ペアトレ中、最後の目標にしたのが帰りの支度です。
帰ってきてからくつをそろえ、ランドセルを置き、汚れ物を出す、という一連の流れを行うことです。
これは手順表ではなく「ミッション表」を作って、その場でやってほしいことの手がかりを貼っておくことで
ゲーム感覚で取り組んでくれるかな？と思い実践してみました。

まず初めにミッションの指令書を作りました。
これはどんなことをやればいいかを書き、この目標を始める前日に見せて説明しました。

翌日からはミッションをやる場所に手がかりを貼っておき、もしその場でやることや次にやることがわからなくなったときに
めくってヒントが見れるようにしてみました。

これはミッション①の玄関に貼っておいたものです。

また、最後のミッション⑦のポシェットを片付けるところにお宝のシールを置いておくという工夫もしました。

ペアトレ中に取り組んだ3つの行動目標は、ペアトレ後の今でもすべて続けて頑張ってくれています。
本人の中でルーティーン化できたのだと思います。