第35回重症心身障害療育学会学術集会 参加報告in北九州市小倉
2024年10月3日4日に福岡県北九州市小倉のリーガロイヤルホテル小倉にて学術集会が開かれました。島田療育センターからは久保田院長、舟田療育副部長、伊東療育長をはじめ他7名が参加しました。日頃の療育を研究発表として、第2病棟1演題、第7病棟から2演題の計3演題が発表されました。その様子をご報告致します。
いざ学会会場へ
まずは羽田空港から北九州空港へ。
北九州空港は曇り。北九州市ゆかりの漫画家である松本零士先生の銀河鉄道999に登場するメーテルがお迎えしてくれました。
今年の学術集会のテーマは「ふれあう大切さを取り戻そう~変化への適応と守るべきもの~」です。時代の変化とともに障害児ならびに障害者を取り巻く環境も変化してきました。どう個々の人権を守り、個別支援を充実させるのか?変化に適応しつつも守るべきものは何なのか?2日間における熱い学会が幕を開けました。
10月3日(木)B会場 B1セッション3
10月3日(木)B会場(ロイヤルホール)。
島田療育センターのトップバッターは、午前中B1セッション3。
「意思表示が困難な重症心身障害者の緩和ケアの体制づくりを目指す取り組みの評価」発表者:第7病棟看護主任の石本佳奈さん(看護師) です。東京都プロフェッショナルナース育成研修での研究成果です。
伊東療育長も前列で見守ってくれています。
開始3番目とあってさすがに会場の緊張感が伝わってきます。
いい意見交換もでき会場は拍手喝采でした。おつかれさまでした。
10月3日(木)B会場 B2セッション2
島田療育センター2番目は、同じく午前中に第7病棟のB2セッション2。
「身体拘束をしている利用者様の、個別活動時に身体拘束を解除する取り組み」発表者:福本翔太さん(保育士)と大塚頌子さん(看護師)です。昨年の三年目研究継続研究です。
身体拘束は社会的にも注目されていることもあり会場はにぎわっていました。
福本さんと大塚さんの協同が素晴らしく、スムーズに発表できました。
終了して安堵の様子の福本、大塚ペア。おつかれさまでした。
10月3日(木)B会場 B4セッション3
10月3日(木)B会場(ロイヤルホール)午後の部B4セッション3。
島田療育センター3番目の登場は第2病棟。
「利用者のニーズにあわせた誕生日個別活動の取り組み-誕生日が特別な1日となりますように-」発表者:鳥居汐里さん(介護福祉士)です。
3年間取り組んできた個別活動の成果発表です。
会場も満席に近く関心の高さが感じられました。今まで行ってきた楽しい活動を、全国の場で紹介することができました。
発表終了後…。「終わった!思わず表情が緩みます!」
おつかれさまでした。
学会参加を終えて
今回の全体の研究発表を聞いての感想は、どの施設も数年前と比べて職員マンパワーが足りない中、いかに職員の効率性を上げ負担を減らし、かつ利用者の療育の質を落とさない工夫をするかの発表が多かったです。
島田療育センターからの3演題においても時代にフォーカスした素晴らしい発表だったと思います。
2日目の最終に行われた表彰式では、「もしかしてノミネートされていたらどうしよう…?」といらぬ心配をしたり(笑)、いままで会話していなかった職員がチーム島田として…団結を深めることができました。たった2日間でしたが、充実した研修となりました。当日会場には来られませんでしたが、遠く島田より応援していただいた、利用者をはじめ関係者の皆様には感謝申し上げます。
来年、第36回学術集会は埼玉県さいたま市での開催が決定しています。その翌年第37回は同じく九州の大分市別府での開催です。学会発表と聞くと尻込みしてしまいますが、特別なことではなく、いつも行っている療育の成果からスタッフの知識・技能の向上を図り、結果として利用者の生活の質の向上につながりますように積極的に参加していきましょう。
最後に学術集会看板前での写真(お決まりのカメラショット!)を紹介します。
最初は第7病棟。発表者と伊東療育長。伊東療育長の存在が心強かったです。
次に第2病棟。舟田療育副部長も一緒です。2日間チーム島田をまとめて下さいました。
最後は発表が終了した後の会場での写真です。
(本当は院長と第1病棟の福田看護主任も参加していましたが、お時間の都合でいません!残念です。)
第35回重症心身障害療育学会学術集会に参加にあたり、ご協力いただきました方々、学会に送り出してくれた利用者、職員に厚くお礼申し上げます。
ありがとうございました。
追記
東京に帰ってきて、数日後…日本重症心身福祉協会から連絡が入りました。
「利用者のニーズにあわせた誕生日個別活動の取り組み-誕生日が特別な1日となりますように-」が学術委員の間で高く評価され、学術委員による選出口演に選ばれました。という連絡でした。総評のあいさつの時に、「表彰選出候補として11演題がノミネートされていた。」との内容でしたので、その中に入っていたと思われます。
本当によかったです!ありがとうございました!