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Q

スプーンやフォークを使おうとせず、手で食べてしまうのですが、どうしたらいいですか?

つかみ食べをする子ども

 

A

 母乳やミルクで栄養をとっていた赤ちゃんは、やがて、ヨーグルトのような形状の食事を食べることから離乳をスタートして、だんだんとお口やその周辺の機能が発達していくことで、舌でつぶすことのできる食事→歯茎でつぶすことのできる食事→歯で噛んで食べる食事というふうに、上手に食べられるようになっていきます。そのような食べる機能の発達と同じように、“食べ方”にも発達の段階があります。

 

 始めは、周りの大人からスプーンで食べさせてもらっていたお子さんが、少しずつ食べ物に対して自分から手を伸ばすようになり、食べ物を持って手づかみ食べをするようになって、やがてスプーンやフォーク・箸といった道具を操作して自分で食事をすることができるようになります。このような食べ方の発達の中でも、「手づかみ食べ・かじりとりの経験」がとても大切であると考えられています。

美味しそうに食べる子どもたち

 自分自身の手で直接食べ物を手にとり、自分の口に運び、適切な量を口に含み、前歯でかじりとって食べる、というこの一連の動作の中で、食べ物の形や柔らかさに応じた手や口の使い方、自分の手と口との距離感、自分の口の大きさに対してちょうど良い一口の量、といった大切な情報を学習することができます。また、手に持てるような大きめの食べ物を前歯でかじりとり、舌で臼歯(奥歯)の上へ運ぶことで舌の動きや顎の動きも出やすくなるのです。手が汚れてしまったり、お行儀がよくないからと気になってしまう方もいらっしゃるかもしれませんが、スプーンやフォークなどを使う前に十分手づかみ食べやかじりとりをしたほうが道具を使った食べ方も上手になると言われていますので、是非、手で持ったものをかじりとる経験をさせてあげてください。

(言語聴覚士 圓山 哲哉 )