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Q

授業中、窓の外や友達に気をとられてしまい、先生の説明や全体指示を聞き逃してしまう子どもがいます。何回も注意をされて、自信を無くしている様子も見られます。どのように対応したら良いでしょうか?

ぼーっとする子ども

 

A

 AD/HDと診断されている子どもには“注意が逸れやすい”という特徴がありますが、言い換えると“視覚的・聴覚的刺激に反応しやすい”と言うことができます。つまり、外の景色や、友達の声、教室内の掲示物といった周囲の刺激に反応してしまい、先生の話に目や耳を向けることが難しくなるのです。反対に刺激の少ない環境では、注目すべき対象に注意を向けやすくなり、驚くほど集中できる子もいます。これはAD/HDの子に限らず、どんな子どもでも同じです。

 

  ですので、まずは子どもの周りにある刺激を整理する必要があります。窓の外や友達が気になってしまう子は、窓際から離れた、先生が注意喚起しやすい一番前の席にしましょう。また、黒板の周りや教室の横の壁には掲示物が無いことが理想ですが、時間割や給食当番表、今週の目標など必要なものもありますよね。でも、それらは授業内容には直接関係のないものなので、授業中は無地の布やカーテンで覆うといった工夫をしましょう。加えて、話を始める前に声かけや手を叩くなどして注目を促すことも大切ですが、子どもが先生の話に注目し続けられるような工夫も必要です。言葉だけで指示や説明を伝えるよりも、課題や活動の中で使う物を見せながら、やるべきことのモデルを示したり、重要なポイントはイラストを使って示したりするなど、視覚的な情報を利用しながら伝えることが大切です。

ピンときた子ども

  また、1つのことに長い時間注意を向けておくことが苦手な子もいますので、説明が長くならないように、簡潔に伝えることも大切です。「『前を見なさい』と何回も注意しているのだけどな~」と思ったら、

①周囲にある余計な刺激を減らす(刺激統制)

②注目を促す(注意喚起)

③視覚的手がかりを利用(視覚支援)しながら簡潔 に伝える

といった支援を心がけてください。子どもが注目できている時には「ちゃんと見ているね。えらいね」と褒めることが大切なことは、言うまでもありませんね。

(心理判定員 足立 実)