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連載「行動はメッセージ ~ 気づいてよ、僕たちの気持ち ~」 その5 「友だちの話を聞く」行動も身に着けよう

挙手をする子どもたち

 

A

 教室で先生に問題を出された時に、席を立ち大きな声を出しながら挙手してしまうお子さんへの支援の方法について、今までお話してきました。正しい挙手行動を形成するためには、正しい行動が見られたら極力指名してその行動を強化するよう言いましたが、他のお子さんのことも考えると、その子どもばかりを指名し続けるのは難しいことです。ですので、当てられなかった時の上手な行動も併せて教えていくことが必要となります。当てられなかった時には「席に座って友だちの話を聞く」ことができればよいのですが、答えを出し抜けに言ってしまったり、ふてくされて暴言を吐いたりしてしまってはよくありません。そこで必要なのは、発表者の邪魔をせずに待つことができるようになることです。主体的に授業に参加できるよう環境を整えるためには、たくさんの学級でも用いられているハンドサインを取り入れるのも一案です。これを取り入れることで、「○○くんも同じ意見だったんだね、さすがだね!」などと、対象となるお子さんへ良い注目を与えることができます。

壇上に上がる子供と先生

 また、授業が始まる前か、あるいは授業の始めの時間の不適切な行動が出る前に、子どもへの注目を適切な形で定期的に与えて、注目要求を満たしてあげるのも有効です。例えば、授業が始まる前に先生と授業の準備をしたり、話をする時間を設けるなどといった感じで行います。これらのような技法を「確立操作」と呼びます。このように、注目要求を強く求めているお子さんには、授業の前や、発表できない時にも、上手に注目を与えて、注目要求を満たす配慮をすることがとても大切となります。

 

 さらに、正しい挙手行動がみられた時、先生に指名されなくてもお友達の話に耳を傾けることができた時には、トークンエコノミーシステムという支援法を用いると、これらの良い行動を定着させることが可能となります。これについては、最終回である次回のこの場でお話をさせていただきたいと思います。

(心理判定員 山本 秀二)